賢者の旅11

ルソン島の北部に位置するバギオは避暑地として有名です。日本では軽井沢と言ったところでしょうか。フィリピン大統領を始め政府高官が避暑に訪れるそうです。現地の学生と私たちはマニラからマイクロバスで向かいました。びっくりしたのは、とてもスピードを出すことでした。窓辺からの景色はあっと言うまに過ぎ去っていきます。中古のマイクロバスのエンジンは唸りをあげていました。「フィリピンでは速度制限は無いのか」と聞くと、「これくらいは普通だ」とのこと。オーマイゴッド。思わず旅の無事を祈りましたが、お陰で思ったより早く着くことができました。バギオでは高原コテージのバルコニーで食事をしました。周りにお付きの人がついて椰子の葉であおいでくれました。王様気分とはこのことでしょう。
翌日は川で船遊びをしましたが、船の船頭さんから、私の身につけていた時計(セイコー)を黒檀の置物と交換しないかと言われました。フィリピンではセイコーの時計が人気なのだとか。丁重にお断りしましたが、なぜなのか聞き漏らしました。